団地の集合ポストは外(入り口)にあり、誰でも手が届くため頻繁にチラシが投函されます。
チラシの内容はピザ宅配や不用品回収など、興味がある物から必要としない物まで様々。ポストの外まで溢れかえるといつも困ります。
その中に光回線のチラシが入っていたので読んでみると、まあ胡散臭い。
「団地関係者」や「NTT」からの案内と勘違いしそうな書き方をしていて、引越しをしてすぐにこのチラシが入っていたら契約をしてしまったかも。
怪しいと思いながらも電話で内容を確認してみました。
集合住宅に投函される光回線のチラシでネット環境に詳しくない人や高齢者が損をしないよう、注意喚起としてこの記事を書きました。
詳細をご説明していきます。
集合住宅に投函される光回線のチラシに注意
数か月に一度の頻度でいつも同じ業者、同じ文章でポストにチラシが投函されます。
一般的な光沢用紙を使ったチラシ(広告)ではなく何故かコピー用紙が使われていて、「団地関係者やNTTからの案内」と勘違いしやすい見た目です。
僕自身も最初は「管理会社からの案内」と勘違いしました。よくよく確認してみるとツッコミどころが満載です。
誤認するような書き方をしている
建物共有インターネット設備に関してのお知らせ
拝啓 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。
貴建物内には以前よりご承諾を頂き、NTT西日本の光ファイバー設備(インターネット設備)が設置されております。
近年、既に設置させて頂いておりますNTT西日本の光ファイバー設備(インターネト設備)を利用した新しいサービスが提供出来るようになりました。
(回線料金+プロバイダー料金合わせて使い放題で月額2,780円(税抜き))
※太字強調以外は原文ママ
「以前よりご承諾を頂き」「既に設置させて頂いております」はおかしな文面ですね。
NTT西日本の光ファイバー設備(光回線)は、あくまでもNTTが団地管理者に承諾をもらい設置(導入)したものであって、この業者が承諾・設置をした風に書くと誤認します。
独自回線(NUROやauひかりなど)を除いた光回線事業者が、既に通っている「NTTの光ファイバー網を借りて光回線の卸売り」をしているのが正解です。
そこに独自のキャンペーンを付けたのがいわゆる「光コラボ」。
NTT西日本の光ファイバー設備を利用した新しいサービスにまだお切り替えをされていないお客様、今回新しく入居されてまだインターネットのご利用をされていない方、(以下省略)
「新しいサービスにまだお切り替え」はグレーゾーン。よくある「消防署の方(方角)から来ました」みたいな感じですね。
「サービス」と書くとNTT(フレッツ光)が「新しいプラン」を出したように感じ、「安いプランに変更できる」と勘違いしてしまいます。
実際に行われるのは光コラボへの新規契約または事業者変更です。事業者変更の場合は「フレッツ光から〇〇光に乗り換える(転用)」ことになります。
例えば、NTTフレッツ光から「So-net光プラス」や「ソフトバンク光」に乗り換えるイメージ。
キャンペーンや月額料金が魅力的な場合がほとんどですが、注意しないと事業者によっては契約条件が悪かったり、高額な機器レンタル代が必要と知らずに転用してしまう恐れもあります。
この業者ではありませんが、総務省の発表では「誤認したまま転用してしまった」というトラブルが多発しているそうです。
契約内容をよく理解してから新規契約、または転用をしましょう。
勘違いさせて乗り換えさせようとする魂胆はよくないです。
光回線の申し込みに締め切りがある【謎】
【新規お申し込み締め切り】
20xx年xx月xx日(曜日)19:00まで
(お申し込み者多数の場合、設置の利用可能数に限りが生じる場合がございますのでお早めにお申し込みください。)
「キャンペーンの締め切り」ならプレゼントや割引を期間限定で設けていると理解できます。しかし、「新規お申し込み締め切り」と書くのは焦らせるようで少しズルいですね。
光回線は1本の光ファイバーケーブルを最大32世帯まで分岐させて利用します。
32世帯で満員になるのですが、通常は契約世帯数が増えると新たに2本目のケーブルを増設、または最初から戸数分をカバーできる本数のケーブルが通っています。
光回線に申し込みたいけど「満員で入れない」は稀です。
新規申し込みなのに締め切り日を設けている理由は、クロージングという「セールストーク」が濃厚です。
「いつまで」という期限があると、焦りや機会を逃がしてしまうのではないかという気持ちを潜在的に植え付けることができます。
例えば、Amazonや楽天市場では毎日のようにタイムセールを行っていますよね。それほど安くはなくても、「終了まで〇時間」と書いてあると「今買わなきゃ」の気持ちが高ぶってしまうのです。
「この光回線事業者で申し込まなければ!」と、焦らされて周りが見えなくならないように注意しましょう。
月額料金・キャンペーン等が不明
※2,780円(税抜)・・・ビッグローブ光「ビッグローブ光×au セット割(1,200円/月 値引きの場合)」を適用した場合です。(取り扱いサービスの一例)
NTT西日本の設備状況などによってご利用をお待ちいただく場合や、ご利用いただけない場合もございます。
※表示価格は、特に記載がある場合を除きすべて税抜です。
※提供会社によっては初期費用(契約事務手数料、工事料金)が発生する場合もあります。
※太字強調以外は原文ママ
チラシに書かれている電話番号に問い合わせてみると、「auで契約しているプランによって異なり、2,780円は一番安い(割引が多い場合の)金額です」と言われました。
実は、auセット割の「1,200円引き」が適用される人は限られた人だけで、ほとんどの人が2,780円引きになりません。
1,200円引きが適用されるのは「現在は受付を終了した旧プラン」に契約している人のみです。
※プラン内容の詳細は割愛します
つまり、長年auで旧プランのまま使い続けている人が1,200円引きの対象で、auの新プランで契約している人は「500円引き」の3,480円が月額料金となります。
さらに詳しく聞いてみると、「ルーター(接続機器)のレンタル代、工事費、オプション利用料(加入)など」が必要とのこと。
※費用やオプション加入が必要かは契約先の事業者によって違います
詳細は折り返しの連絡となり、その場では教えてくれませんでした。工事費は2万円くらいだそうです。
キャッシュバックや月々の割引に関しても曖昧な返答で、「条件による」としか言わず何を聞いても折り返しの連絡と言われました。
最初に安い金額を提示していても、実は様々な条件が付いて「結果的に安くなかった」ということも考えられます。
※ビッグローブ光が悪い訳ではありません
ちなみに、この会社のホームページの最終更新日が2012年11月…(ずっと昔から更新されていない)。信頼性が低いというか怪しさがにじみ出ていて、ネットの口コミでは悪評がたくさん書かれています。
高齢者狙いですかね。今回の件でポストに入る光回線のチラシは怪しい会社の可能性があると分かりました。
みなさんはしっかりと検討・納得をしてから理想の光回線事業者で契約してくださいね。
まとめ
引越し後、すぐに今回のチラシが届いていたら団地関係者やNTTからの案内と勘違いしやすいです。
お年寄りやネット環境に興味(こだわり)が無い人は、詳細が分からないまま高い料金で契約してしまう恐れもあります。全国的に配られているようなので気を付けてくださいね。
団地におすすめの光回線事業者を下記記事にまとめています。興味があれば併せてご確認ください。