テレビや家事に夢中になってお風呂を沸かしているのを忘れてしまうことがあります。忘れてしまうと言っても大抵はすぐに気付くので、熱くなったお湯を水で冷ませば普通に入れる程度です。
ふと気になったこと。それはバランス釜の追い炊きを消し忘れると「お湯は何℃まで熱くなるのか?」
お風呂を沸かしていることを完全に忘れてしまったり寝てしまったりして、いつまでも追い炊き状態にしてしまう可能性は無いとは言えません。
そこで今回は、バランス釜を追い炊きにしていることを忘れてしまったと想定して、あえてお風呂を沸かし続けるとどうなるのかを検証しました。
消し忘れは本当に危険です。
バランス釜の追い炊きを続けるとお湯は何℃になる?
まずは熱湯が出てくる上穴が浸るまで、浴槽に水を入れてお風呂を沸かす準備をします。ここまでは普段通りです。
沸かし続けるとアッチアチになる可能性が高く、「ジェットクイックシャワー」が熱で変形する恐れがあったので点火する前にこちらは取り外しました。
それでは、点火して放置します。
チッチッチチチチ ボッ!
ウチはシャワー無しの追い炊き機能しか付いていないバランス釜です。簡易的にシャワーを取り付けたい方は以下の記事もご参考にしていただければと思います。
点火してから15分後
点火してから15分で約42℃まで上昇しました。
手を入れてかき混ぜてみても程よい熱さ。お風呂用温度計の表示にあるように、適温で普段の入浴なら丁度良いか少し熱いくらいですね。
水を入れる量にもよりますが、少な目の給水なら15分程度、浴槽ギリギリまで入れて30分程度でお風呂が沸きます。
さらに放置します。
点火から30分放置後の温度
点火から30分程度放置しただけで浴槽内の湯は約52℃まで上昇しました。浴室内は湯気でモクモクとしていて、まるで温泉に来たような雰囲気。
そんな良いモノではなく、危険というか間違いなく入れないレベルですね。手を入れて確認すると冷静沈着な僕でも「アッチイ!!」と言ってしまうくらい熱いっ…!
ちなみに1980年代~90年代に放送されていた「スーパージョッキー( 日本テレビ系)」という、ビートたけしさんが司会の番組であった「熱湯コマーシャル」のコーナーは50℃くらいの設定温度だったそうな。
もちろん何人か入った後は温度が下がりますが、少し冷めた45℃だとしても十分熱いです。本当に50℃だったとすると「押すなよ!」で有名な上島竜兵さんはすごいですね。真似できる気がしません。
スーパージョッキーは日曜日の昼間っからお色気があって、懐かしくも今じゃ通じない“すごい番組”だったことを記事を書きながら思い出しました。
点火から40分放置後の温度
バランス釜に点火してから40分後には約60℃まで達しました。
ここまでくると冗談抜きに命の危険を感じる熱さです。具体的には、熱いものを触った時に思わず手を引っ込める「脊髄反射」と呼ばれる機能が働くくらい…。
あまりないかもしれませんが、湯船に浸かりながら寝てしまうと自分の身体から“出汁”が出ると思います。もしくは、最近流行った低温調理(60℃程度)のようにじっくり加熱されるような。
念のため、非接触温度計でも湯面温度を測定してみると61.2℃を記録しました。
わざとしておいてアレですが、加熱している最中に浴槽周辺の耐熱温度を調べると「60℃まで」とのこと。
本当はもっと放置したかったのですが、「どこまで温度が上がるか」を調べるためにバランス釜や浴槽、樹脂部が壊れてはシャレになりません。
60℃以上のお湯が流れてこない前提で製造されており、これ以上やると危険なので今回の検証は終了です。
もっと高温になることを期待してた人には申し訳ないです。
まとめ
結論としては、バランス釜の追い炊きを消すのを忘れて放置すると、浴槽内のお湯は60℃以上になります。
さらに放置すると理論上は最高100℃になると思いますが、現在販売されているバランス釜は「ふろ消し忘れ防止機能」が備わっており、追い炊きを80~95分間続けると自動的に停止します。
仮に「ふろ消し忘れ防止装置」が備わっていなくても、110分以上ガスを使い続けるとガスメーター(マイコンメーター)が自動的にガスを遮断します。
※機器により時間は異なる
とはいえ、長時間お湯を沸かし続けると相当な熱さになります。思わぬ事故にならないためにも、お風呂を沸かしていることを忘れたり眠ってしまったりしないように注意しましょう。