団地に住んでいる人は貧乏で不幸。自分は住みたくない。
このようなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
確かに、県営住宅や市営住宅の公営団地は所得制限(住宅に困っている人向け)が設けられており、入居している人は年収が低い意味では貧乏人です。
昭和時代に建てられた古い団地もまだまだ多く健在していて、見た目が華やかな一軒家・マンションと比べると貧乏くさく、裕福な生活をしているとは決して言えません。
団地に住んでいると貧乏で不幸なのか?
結論からお伝えすると「その人の性格」や「物事の捉え方」によって結果が変わります。
そのため、「団地=貧乏(住みたくない)」のイメージを持つ人がいたり、「団地=しあわせ(住みたい)」と思うような2極化が起きるのです。
団地を貧乏と思う人は価値観が違う
- 性格による貧乏の感じ方
- 団地住まいは貧乏でも心が豊か
- プチ贅沢ならいくらでもできる
上記についてご説明していきます。
性格による貧乏の感じ方
人にどのような性格があるのかを大きく分類した「エニアグラム」をご存知でしょうか?簡単にご説明すると人間は9つのタイプ分かれ、性格によって考え方が異なるというものです。
営業職が向いている人や事務職が向いてる人がいるように、人の性格は様々で「ひとくくり」にまとめることはできません。
- 改革する人
- 助ける人
- 達成する人
- 個性を求める人
- 調べる人
- 信頼を求める人
- 熱中する人
- 挑戦する人
- 平和を好む人
例えば、タイプ2の「助ける人」は思いやりがあり、自分が必要とされることにしあわせを感じます。
タイプ3の「達成する人」は向上心が強く常に上を目指すタイプ。
タイプ9の「平和を好む人」は平和主義で争いごとを嫌い、頑固なまでに現状を維持したい人に分類されます。
必ず9つのタイプに分類される訳ではなく、組み合わせになったりポジティブ・ネガティブな側面を持つことも。つまり、人によって考え方は様々。
常に上を目指すタイプの性格ですと、バリバリ働いて地位や名誉を獲得したい、異性からモテたい、豪華なタワーマンションに住んだりクルーズ船で海外旅行へ行きたいと考えるはずです。
実際に、昔働いていた職場の店長はこの考えの人でした。朝6時に出勤して昼食は取らず深夜2時まで働いて、また朝の6時に出勤する。
まるでロボットのような生活をしているにもかかわらず、出世することを誇りに思い、しんどくても年収が上がることに幸せを感じるタイプです。
このような性格の人は「築年数が古くてボロい団地に住む=貧乏なんて考えられない」と思う派ですね。団地住まいは向いていません。
逆に平和主義はどのような環境であれ平穏に暮らしたい派です。
部屋数が多く相場よりも安い賃料で暮らせる団地で充実する。特別な贅沢が必要ない人は年収が低くても(貧乏でも)団地暮らしを幸せに感じることができます。
このような性格(考え)の違いから「団地=貧乏(住みたくない)」のイメージを持つ人がいたり、「団地=しあわせ(住みたい)」と思うような2極化が起きるのです。
そのため、どちらの意見が正しいなんて議論は不毛と言えます。
団地住まいは貧乏でも心が豊か
僕自身はまさにタイプ9の「平和を好む人」です。
- 自分の時間を大切にしたい
- 争いごとを避けたい
- 収入(出世)よりも寝る時間を優先
- インドア派(スマホとパソコンがあれば良い)
- 贅沢は要らない
こんな性格だからこそ収入が低くて県営団地住まいの貧乏です。でも、バリバリ朝から夜まで少ない休日(年間100日前後)で働いていた頃よりも心が豊かで幸せに感じます。
人によってはバリバリ働く裕福よりも、穏やかな暮らしを求めるほうが心地よく暮らせることは確か。
先日、Amazon Kindle Unlimitedで読んだ「なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル」という漫画に共感する部分が多かったので、少し紹介させていただきます。
1986年のバブル期から「モーニング」で連載されたボロアパートの貧乏生活を描いたお話。
主人公:コースケは収入を増やすことよりも自分の時間と人との関わりを大切にし、貧乏を工夫して暮らしていく。特に何が起きる訳ではなく向上心もオチもない。
ゆっくりした時間を過ごしながら、些細なことにしあわせ・楽しみを感じる短編漫画。
一見、クズ人間のように感じるかもしれません。しかし、なんとか自立した生活ができて本人が良ければそれで良いのです。
都会暮らしから田舎暮らしにあこがれる人も同じような心境かもしれませんね。時間やノルマに追われる日々でも不自由のない生活と、何もないけどゆっくりとした生活。
もちろん、家賃収入などでほったらかしで大きく稼ぐ人もいます。でも、「一軒家やマンションに住む=裕福で良い」「団地住まい=貧乏で悪い」と決めつけるのは違います。
無理をしてローンを組んでカツカツの人もいるでしょうし、背伸びをした身なりや車に乗っている人もたくさんいるでしょう。
人の価値観はそれぞれで、団地のことを悪く言う人の発言を気にすることはありません。
「なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル」は初回30日無料のAmazon Kindle Unlimitedに登録すると0円で読めます。気になった人は是非。
(0円配信期間終了の場合あり)
登録はこちら>>Amazon Kindle Unlimited
プチ贅沢ならいくらでもできる
あまり美味しそうには見えませんが、毎日の楽しみはコーヒーを飲みながら読書をすることです。
安いコーヒー豆をミルで挽く。良い香りのする出来立てのコーヒーをすすりながら気になった本(書籍・雑誌・写真集も)を読む。これだけでも贅沢かつ安上がりで一日中楽しめます。
もちろん、毎回本を買っているとお金がかかるので定額読み放題の電子書籍を利用しています。買いに行く手間や本棚が埋まることもなくインドア派には非常に便利。
時代は違いますが、先ほどご紹介した「なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル」でも、こういった些細な楽しみを大切にしています。
読書をしたり、音楽を聴いたり、映画を観たり、季節を感じたり。
豪華なパーティや食事会、レジャー施設、アミューズメント施設、ショッピングモールで散財しなくても団地(家)に居ながら贅沢を楽しめるのです。
「何が贅沢か?」は人によってそれぞれですが、本人が良ければそれで良い。例えば、外食をせずに家で焼き肉をするのも贅沢の一つです。
家族が義両親のところへ泊りにいったので「一人焼き肉」をしました。スーパーで千円分のお肉を用意すると、そこそこの質のもので結構な量が買えます。
焼き肉屋に行って千円分だけ食べようと思っても、まあ楽しめる量ではないですよね。ドリンクは“法外”といっても過言ではないくらい高いですし。
こんなことは滅多にしなくともプチ贅沢はどこにでも適用できます。ちょっと良いお菓子、ちょっと良いお茶、ちょっと良い趣味の物。
それを贅沢と思うか贅沢と思わないか。「次元が違うくらいの贅沢」をしなくても楽しみながら生きていけるのです。
今は団地暮らしでもお金を貯めてマイホームの購入を計画している人だっています。繰り返しになりますが、価値観は人それぞれ。
団地だからと言って気にすることはありません。
まとめ
県営住宅・市営住宅の団地生活は入居所得制限があり、年収が低い(お金がない)という意味では確かに貧乏。
しかし、価値観の違いや人の性格、物の捉え方によっては心が豊かで穏やかな日々を過ごせる。小さな幸せを感じられるか、満足できるかは人それぞれ。
団地が良いか悪いかの議論は無意味で人の生活を貶したり、介入するべきではない。
この記事で言いたいことを短くまとめました。僕自身は団地が好きで可能な限りココで暮らしたいと思っています。もし悪く言われても無視するのが一番ですね。