団地は網戸やレールが備え付けられていません。
入居者自身で後付けする必要があり、屋内すべての窓に網戸を取り付けようと思うと意外に高額な費用が発生します。
エアコン代の節約や虫対策に網戸が欲しいけれど、「あまりお金をかけたくない」という方に向けて、引き違い窓に自分で網戸を取り付ける方法をご説明します。
団地の窓にDIYで網戸を取り付ける方法
一番簡単な取付け方が「貼り付け網戸」を使う方法です。マジックテープを窓枠に貼り付け、網戸本体をくっつけるだけで簡単に自作の網戸が設置できます。
今回は「YoTache」というメーカーの網戸を購入しました。ネット通販は色々と便利な商品が売っていて素晴らしいですね。
この商品を使うと窓の大きさ、レールの長さ、窓までの距離、などの面倒な採寸は不要で、「ホームセンターに買いに行きたいけど測り方すら分からない」という問題もありません。
つまり、「マジックテープを貼れる位置」と「窓全体が網戸で覆えるか」だけを確認しておけば、ほとんどの引き違い窓で取付けできます。
素材にガラス繊維を使っていて網目がしっかりしています。今のところ強度的に問題はなく耐久性がありそうです。
それでは、取り付け方法をご説明していきます。
カーテンレールが邪魔な場合は木枠を増設
もし、カーテンレールを窓枠にねじ止めしていると金具がマジックテープの貼り付けに邪魔になります。
その場合は、一度カーテンレールを取り外してマジックテープの上側からねじ止めするか、新たにマジックテープが貼れそうな枠を取り付けます。
我が家では、ホームセンターで5センチ×90センチの木材を2本買ってきて、プレート型の金具でカーテンレールを避けて6か所をネジ止めしました。
木材が1本200円、金具が6つで700円ほどでそれほど高いものではありません。窓周辺の環境によっては使えそうな材料で貼り付ける土台を作りましょう。
ネジ止め方法は普通のドライバーを使うと硬くてネジが入っていきにくいです。もしあればですが、電動ドライバーがあると作業がスムーズです。
すこし高価でも今後のDIY用に買っておくのもアリですよ。
窓枠にマジックテープを貼り付ける
網戸本体のサイズに合わせて水平・垂直になるように、付属のマジックテープを窓枠に貼り付けていきます。
強力な両面テープが使われており、一度貼り付けると貼り直しにくかったです。若干歪んでも網戸で隠れますので、神経質にならなくても問題ありません。
マジックテープは3辺が貼れる程度のの長さです。余分なところはハサミで切り取りましょう。貼り終わったら網戸本体をくっつけます。
網戸を貼り付けて完成
マジックテープに合わせて網戸をくっつけると自作の網戸が完成です。非常に簡単な作業で15分ほどで終わりました。
脚立があれば誰でも簡単に取付けできると思います。レールがなく、網戸を容易に取付けできない住宅の窓におすすめです。
画鋲も一緒に付属していて必要に応じて補強できます。説明書は英語ですが、イラスト付きで直感的に理解できるはず。特に難しい内容ではありません。
ちなみに、網戸が一枚もので少しシワができやすいです。開封してからは踏んだりして、くしゃくしゃにならないよう注意しましょう。
自作した貼り付け網戸のデメリット
今回、使用した「YoTacheの網戸」のデメリットをご説明します。
下側は留まらない
上と左右はマジックテープで固定できるのですが、下側は何も付いておらず固定できません。
「網戸」というよりも「網戸カーテン」のイメージが強く、完璧に窓を覆う商品ではないですね。
一枚もので横幅206cmの網戸はホームセンターであまり売っていない珍しいサイズ展開ですが、縦長すぎて団地の窓には長すぎるという問題があります。
簡易な虫対策をしようと思うと、上記画像のように下側を折ったりマジックテープを追加で購入して、自作で補強すると解決します。
あとは、虫除け剤を用意したり、外側(ベランダ側)の窓枠に貼り付けるのも良いかもしれません。外側から窓全周を覆ってしまえば、本来の網戸と同じように隙間なく貼れます。
ロゴマークが入っている
これは好みの問題です。「YoTacheのメーカーロゴマーク(ワンちゃん)」が本体上部に縫い付けてあります。
一見、網戸とは関係なさそうですが、海外メーカー製でペット用の網戸も販売していて犬のロゴが使われているのだと推測します。
お部屋の雰囲気と合わず、もし気に入らなければマジックペンで塗りつぶしたり黒い布で隠してしまいましょう。うちはそのままにしています。
ニオイについて
すこしプラスチックのような独特なニオイがします。
気になる程度ではありませんが、開封直後は外の風にのって部屋の中が網戸臭くなるかもしれません。
2日目以降から徐々にニオイを感じなくなり、1週間もすればほとんど感じなくなります。ニオイに敏感な人なら到着してからすぐにベランダに干しておくと良いですね。
もちろん、雨天時は室内に避難させてください。
自作した貼り付け網戸のメリット
引き違いの網戸と比べてメリットをご説明します。
マグネットで開閉が簡単
網戸中央に上から下までマグネットが付いていて簡単に出入りできます。磁力は強力で風程度なら勝手に開いてしまう心配はないでしょう。
画像の手に持っている部分はマジックテープで、マグネットとマジックテープの両方で左右を固定することもできます。
中央に開閉口があり、左右どちらの窓からでも出入りしやすいメリットがあります。ベランダに出る時は「くぐる」ような感じで、洗濯物を干す時でも苦ではありません。
下側をあえて留めないことで、くぐりやすくできています。
閉める時は網戸から手を離すと、元の位置でほとんどのマグネットが勝手に引っ付いてくれます。引き違い窓の網戸とは違う「気持ちよさ」も感じられました。
ホームセンターの相場より安価
一般的な長方形タイプの網戸(62~58型)のホームセンターの相場は1枚9,500円前後です。半分の面積の腰上サイズで約半額の4,500円ほどでした。
これに作業賃や運搬費がかかると網戸は結構高額な商品です。うちは大小4つの窓があるので、ザっと計算するとレール設置込みで5万円近くもします。
ネット通販で購入した網戸を自分で取付けると格安ですね。木枠やマジックテープを増設して取付けたとしても、ご自身でDIYすれば1枚あたりが半額以下で設置できます。
屋内の窓が多いほどコスパが高いです。
値段の割に網や縫い目がしっかりしていて簡単には破けません。かといって目が粗いわけでもなく、透過率が高くて網戸の存在があまり気にならないです。
網戸越しに外を覗いてもよく見えます。外を眺めるにも適していますよ。
大雑把なサイズ測定で良い
何より大雑把な採寸で良いのが最大のメリットです。外側にレールを付けるとなると素人にはどこを測れば良いのか分かりにくいです。
結局、店員さんに伝わらなくて家まで見に来てもらうと設置までに時間がかかります。
それに規格外の場合は取付けれないことがあり、サイズ自在の組み立て網戸は切断したり網のはめ込み作業が大変で作業賃が高額となります。
貼付けタイプは「マジックテープを貼る位置」と「窓全体が網戸で覆えるか」の確認さえすれば、どのサイズを購入すればよいのか迷いません。
この記事では、大型の網戸で取付け方法をご説明してきましたが、半分のサイズ(玄関ドアサイズ)や腰上の窓サイズもネット通販で購入できます。
用途によってサイズを選択してくださいね。
まとめ
網戸とレールがない団地の窓にDIYで網戸を取付ける方法をご説明しました。
増設した木枠も合わせて1窓あたり2,000円代の費用しかかかっていません。自分で作業をしても短時間で済みコスパが良いです。
※購入時期により本体価格は変動します
下側が固定されていないデメリットがあっても工夫次第では対処できます。マグネット式の貼り付けタイプは非常に満足度が高い商品でした。
本来の網戸を目指すならホームセンターや業者さんへ。費用を重視した簡易的な網戸で良ければ自作で取り付けてみましょう。